米グーグルはサンフランシスコで開催中のゲーム開発者向けイベント「GDC(ゲーム・デベロッパーズ・カンファレンス)」にて、新ゲームサービス「スタディア」を発表した。スタディアはゲーム機本体は必要なく、スマートTV、デスクトップPCやスマートフォン、タブレットなどデバイスを問わず本格的なゲーミングPC以上のクオリティのゲームを、低遅延ですぐにプレイできる。
「スタディア」の大きな特徴は ダウンロードやインストールの手間なく、動画再生のようにその場でフルクオリティのゲームが遊べることだろう。たとえばYouTubeのゲーム予告編やプレイ動画から「今すぐプレイする」ボタンを押せば、すぐにゲームをプレイすることができる。
「スタディア」の本体はというと、Googleのデータセンターに置かれたカスタムのゲーミング用サーバが本体となっている。少しわかりづらいが、今までのようにユーザーごとに本体を持つという概念ではない。そのことでユーザーや開発者に多くのメリットが考えられる。
例えば従来のゲーム機はユーザーが数年ごとにハードウェアを買い換えることで性能が向上して新しい表現のゲームができるようになりったが、STADIAではサーバ側のインスタンスを動的にスケールさせることで、ユーザー側はなにもせずに表現力を向上することができる。また従来のゲームでは、末端のゲーム機やPCで動くゲームと、マルチプレイのサーバ側を同期する必要があったため、ネットワーク遅延などの問題が生じていたが、STADIAではすべてがデータセンター側にあるためプレーヤー間の遅延がなくなり快適にプレイできる。
ゲーム開発者にとっても、ゲーム機やPCローカルの処理性能による限界がないことや、マルチプレーヤーがシンプルになり新しいゲームデザインが可能になることなど多くの恩恵が考えられている。
「スタディア」には専用のコントローラーが発売されるとのこと。従来の既存のコントローラーも使用可能のようだが、専用コントローラーはゲーム機やスマホやPCに接続するのではなく、直接WiFiでネットに接続することが特徴となっている。気になるサービス開始日は2019年とのこと。夏に発表される続報を待とう!